自立を願う父さんのお金教育

就学前児童の父です。学校ではあまり学ばないお金の教育をいつ・どうやってわが子に教えていこうかを考えていきます。投資もやらせたいので、父親自ら投資実践しています。家族みんなの力で資産形成を目指すブログです。

高専教員になって(3)

今回は高専の高等教育機関としての役割について,最近感じていることを書いてみたいと思います.

結論を先に書くと,能力的には問題なくても,経済的に大学に行けないから高専を選んでいるという学生さんがいるということです.

どの時代でも地域でもそう大きく変わらないことなんでしょうが,学校に通っている学生さんの家庭の経済的状況は様々で,中には学費をかなり苦労して捻出している保護者もいるのだと思います.

国立高専は公立高校3年+国立大学2年の5年間よりもトータルの学費が安いです.

(年額約234600円×5-補助金118800円×3+84600円=約90万円に対して,高校+大学2年間では約136万円)

差額50万円弱は,学力のある学生さんとその保護者にとっては魅力的に感じられるものだと思います.

高専から大学編入への道を選択する学生さんと高専で学士を取得しようという学生さんは一定数おり,ある意味高専が社会から前期高等教育機関としての役割を求められている側面もあります.

しかしながら,就職する学生さんが半数以上おり,その中には,専門科目が好き・学問が好きで成績も優秀だけれども,家の経済的状況が厳しいから就職を選択する人も確かにいるのです.

大学が少ない地方的な事情もあります.

ある専門学科が地元の総合大学にはないが高専にはあるということがあります.

その場合,その専門科目を学びたい学生さんは高専に入学する傾向があります.

高専の高等教育機関としての役割の大きな柱は,そういった学生さんに専門科目を学んでもらって,卒業研究に取り組んでもらって,学問の奥深さ,様々な学問の連関性,社会との関わりなど,高校のカリキュラムでは学べないことを学んでもらうことにあると思います.

研究の質に拘わらず,学生さんの卒研経験無と有では学問への親近感が違うでしょう.人生とは学ぶことですから.

だから,高専教員は高校教諭と同じであってはならず,技官(技術職員)と同じであってもならなくて,教育研究者でなければならない(のだと学びました)

その義務の証左として,高専教員には修士以上の学位が求められ,研究者番号が与えられる訳です.

私は競争的資金の獲得についてまだ意見することはできないのですが,高専における研究の高度化という使命感は持たなければならないと思っています.

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