H27/3/30付け文教速報で、高専機構が7年一貫教育(本科5年+専攻科2年を併せて大学と同等の教育を行う)の制度化の議論が本格化していると報道された。
背景には、財政難・少子化・専門学校の高度化があって、高専の意義が問われている、とのことだ。
専攻科の定員を増やす高専も出てきたらしい。特例適用専攻科(学士の実質的な審査が申請学生の所属高専となる特例)が走り始めることもあり、今後数年間で教員の資格審査基準もさらに厳しくなるとのこと。審査に耐えうる教員の採用を行うよう、理事長が各校に要請した。
高専は、専門科目では博士の学位をもっていること、一般科目では修士の学位をもっていることが採用の最低条件なのだが、今後は専門の論文数や国際会議の登壇回数など、研究業績の比重が大きくなると言っているようなものだ。
我々現役の教員にとっても、研究業績の積み増しは喫緊の課題となっている。研究業績がコンスタントに一定以上ないと、昇任できないばかりか認定専攻科審査の不適(専攻科の科目担当になれない)・特例適用専攻科審査の不適(学修総まとめ科目(特別研究)の担当ができない)となって他の先生方に迷惑をかけてしまいかねない。
今まさに、高専間連携や長岡・豊橋両技科大との連携研究の推進が求められているし、この流れはおそらく、高専制度が潰えるまで変わらないように思える。
高度化したら、大学との待遇の差は埋まるのだろうか。いや、埋まらないだろう。。そうすると、高専公募は、しばらくはまだ大学よりは広い門なのかも知れない。
今後大きく変わる兆しがあるから、何ともいえないけれども。
高専教員を目指す方々、特に男性は、以前よりも入りにくくなるのは間違いないだろう。逆に女性はチャンスだ。安倍内閣はこれまでの内閣と比較にならないほど女性の登用を強力に推し進めているので。