私は、子供がいることで親が得られるすべてのお金(児童手当やお年玉)を子供名義の未成年口座(ジュニアNISA口座)で運用しています。数学や社会を学び始める中学生~高校生の頃に、その証券口座を教材として用いて運用の基礎を学んでもらい、そして、未成年口座が終わる20歳になった子供に殖やした資産を引き継がせることを目論んでいます。したがって、引き継いだときに、子供が資産を適切に運用できるようにその基礎を学ばせることが大切だと考えています。
そこで、本稿ではお金の価値を知り始めた子供に資産運用を学ばせる方法を考えたいと思います。
教え始める時機
- お小遣いをあげるようになった頃
- お年玉を子供本人に手渡す(手渡される)ようになった頃
お菓子やおもちゃなど子供自身が消費するものを子供自身が買うようになり、子供がお金の意味や価値を実践的に学び始めた頃が望ましいと思います。具体的な時期は子供によって異なるでしょうが、ひとつの基準として、友達と近所の商店や駄菓子屋に行くようになる小学校低学年ということになるでしょうか。
0.金銭感覚の涵養
金銭感覚は、お金でモノを買い始めてから、長い時間をかけて育まれるものだと考えています。金銭感覚の源泉は、お金の対価である価値そのものについての理解にあると思います。価値の理解は、労働が一番身にしみて分かるので、お手伝いの対価や頑張ったときのご褒美として適当な額のお金を子供に与えるのが良いと思います。労働や成果報酬によってお金を得、それによって自分が消費するモノを買うことを「当たり前」というように思えるのが望ましいと思います。そういう意味では、定額制で与えるよりもお駄賃制の方が良いのではないかと考えています。子供が友達との買い物の際不憫な思いをしないよう、また、額が大きすぎないように額を調整するのが難しいのではないかと思います。
なお、オウチーノ総研のアンケート調査(2015)
https://corporate.o-uccino.jp/wordpress2/wp-content/uploads/2015/10/pr20151016_okozukai.pdf
によると、お小遣いを与えている家庭の8割が「定期・定額制」のようです。私も、子供の頃はそうでした。
1.貯金箱を使う
貯金箱を使うことで、銀行口座の預金について自然に学ばせることが狙いです。貯金箱の役割はお金を貯めることですが、それだけではないと考えています。
- お金の保管場所 → 保管するための安全な場所を考えさせられる
- お金の一時待機場所 → 必要な額以外は持ち歩かないことを教えられる
- お金の量的価値 → 貯金箱の重さや音でお金が貯まっていくことが分かる
- 全財産の把握 → 自分が持っているお金の額を即時に数えられる
- 銀行口座の役割の説明
貯金箱は一度お金を入れたら取り出せない陶器型や50万円貯める型などありますが、数えるため、出し入れが簡単にできるものが良いと思います。また、貯金箱ノートを作り、貯金や取り崩しをした際には、その都度額をノートに取らせ、自分の保有額を手やそろばんで計算させると良いです。
2.貯金箱に銀行機能を付加する
お金は労働の対価によってのみ得られるものではなく不労所得にもなること、つまり、お金がお金を生み出すという概念の獲得を早めに教えることが目的です。
「自分が貯めたお金を誰かに貸すことで、その誰かがそのお金を代わりに使ってお金を殖やしてくれる。殖えたお金の一部は貸した自分のものになるんだよ」
という風に投資と利回りの考え方を学ばせるのが良いでしょう。
具体的な取り組み
2つ目の貯金箱を用意して「とうしちょきん箱」とでも名前をつけましょう。以下のルールを子供に教えます。
- お金を入れておくと、入れていたお金の額と日にちに応じてお金が増える
金額は紙にでも書いて具体的に示すと子供に分かりやすいでしょう。
- 100円を1週間入れておく → 1円増える
- 1円を1ヶ月入れておく → 1円増える
- 1000円を1週間入れておく → ?円増える(演習にして答えさせる)
- 10000円を1週間入れておく → ?円増える(演習にして答えさせる)
やりたがらないようならば、「まずはとにかくお金を入れてみなさい。勝手に増えるぞ」でも良いのではないかと思います。子供がお年玉など多額のお金を手にしたときなど、利回りとしてお菓子や文具が買えるような、まとまった額を与えられるタイミングが最もやりやすいと思います。親がルールにしたがってお金を支払い続ければ、子供もゲーム感覚でノッてくれるのではないかと思います。
早く娘に実践してみたいものです。
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