NISAが2024年から新制度に移行するとのことです。
積み立て型の新設
記事によると、
政府・与党は、「少額投資非課税制度(NISA)」の一つである「一般NISA」を刷新する方針を固めた。貯蓄から投資に回すお金を増やすためにつくられたが、短期的な投資に使われることが多い点を改善するため、2024年から安定的な資産形成を促す「積み立て型」を加える。超高齢化社会に備えるため、今後も制度の見直しを続ける。
とのことです。
つまり、現行の一般NISAの非課税投資額を120万円とし、積み立て型にするという狙いのようです。記事には、一般NISAとつみたてNISAとの一本化も検討されているとのことです。
現行の一般NISAは120万円で任意の株や投資信託が買えますが、リスクの高い商品を短期売買する投資家が少なからずいて、金融庁はそのような売買を失くしたいのでしょう。
金融庁の思惑
そもそもNISAは株投資をしない日本人のための税金優遇措置ですが、金融庁の思惑としては、老後の資産形成などへの活用を進めてほしいのだと思います。そのために、現行のつみたてNISAのように、レバレッジ投信などが除外された、金融庁の審査を通った比較的リスクの低い投資信託に限って購入することができるようにしたいのだと思います。
なお、金融庁の審査を通った投資商品は、
と、インデックス型が支配的です。
※つみたてNISAの対象商品 : 金融庁(2019年10月現在)
現行と2024年以降のNISA制度の整理
現行NISA制度は
- 一般NISA(120万円/年、投資期間5年間、株・投資信託を自由選択)
- つみたてNISA(80万円/年、投資期間20年間、金融庁が審査した投資信託を選択)
※ただし、現行は始めた年から2037年までの期間だが、いつ始めても投資期間20年間に改定予定 - ジュニアNISA(80万円/年、投資期間5年間、株・投資信託を自由選択、ジュニアNISA口座へ振り替えた資金は子供が18歳まで引き出せない)
※NISAとは? : 金融庁
でしたが、2024年以降は、
となる訳ですね。
課題・要望
- 現行のつみたてNISAと積み立て型一般NISAの統合では、金額を120万円、投資期間20年間に統一してほしい。
- 老後資金の形成が目的ならば、つみたてNISAの投資期間終了後も一定期間ロールオーバー(継続管理勘定)可能にすべき。
- 子供の学費準備などのための非課税制度は残してほしい。
(ジュニアNISAがいくら不人気であっても) - レバレッジ型などの比較的リスクの高い投信も分散性などを考慮した上で投資可能としてほしい
ということですね。
金融庁には、利用者の利便性を考えて見直しを進めて行ってもらいたいですね!