海外旅行や短期留学で両替をするのに、あなたはどこでしますか?
私は、
- 20年ちょっと前(学生時分):成田空港、現地銀行
(円建てトラベラーズチェックで) - 10年ちょっと前~少し前:現地空港、現地両替商
でやっていました。海外に行けること自体が嬉しくてレートなどは考えていませんでした。大変愚かでした。おそらく無駄に手数料を払っていたと思います。そこで、本稿では最もリーズナブルな両替について考えていきます。
結論:外貨両替ドルユーロ
先に結論を書きますが、安く両替するために最も良いと判断した手段は
doru.jpです。ここは手軽かつレートも良いです。素晴らしいサービスです。
以下では、外貨両替ドルユーロと他の両替手段とを比較して、どの手段が良いかを検討しました。
手軽かつレートの良い外貨両替手段は何か
私は、外貨両替ドルユーロを選択する前に、
- 国内空港の両替レート
- 現地空港銀行ATMのレート
- 現地銀行窓口のレート
- 外貨両替ドルユーロ(外貨宅配)
を比較し、どの手段が最も手数料が安いかを検討しました。
検討の前提
- 両替した通貨はオーストラリア(豪)ドル
- 基準レートはみずほ銀行のTTSとTTBの仲値を用いた
- 令和元年8月8日時点のデータを用いた
仲値はAUD 71.70円(なお電信売TTS 74.20円)
国内空港の両替レート
ここでは、羽田空港国際線ターミナルで両替することを想定します。
羽田空港国内線ターミナルの両替所はみずほ銀行が最も利便性が高いと言えます。
したがって、みずほ銀行を用いてみます。
みずほ銀行の外貨両替相場は、1 AUDは 81.20円です。
仲値71.70円に対して13.24%高いです。
現地空港ATM
オーストラリアでの両替に詳しいブログによると、現地空港の両替レートは良くないようですが、一応調べておきます。
こちらのブログが非常に詳しいです。
c-study.netこちらのブログによると、交換レートに加えてATM使用手数料が掛かるとのことです。
シドニー国際空港でトラベレックス(Travelex)とANZ銀行のATMを利用したところ、手数料の金額が違いました。
銀行名 利用手数料 トラベレックスATM 3オーストラリアドル(約224円) ANZ銀行ATM 2オーストラリアドル(約149円)
また、現地銀行ATMでは「国際ブランドの提示するレート(Continue without conversion)」の他に割高レートである「ATM独自のレート(Continue with conversion)」を提示するATMがあるとのことで、注意が必要のようです。
国際ブランドの提示するレートは公開されています。例としてVISAを用い、bank foreign transaction fee (外国為替取引手数料)を1.63%(楽天カードのVISAでキャッシングする場合)とすると、
となり、1 AUDは73.53 円となりました。
仲値71.70円に対して2.55%高いです。
したがって、海外ATMを使う場合は、2.55%にATM使用手数料として2~3 AUD(140円~210円)が掛かるということです。仮にANZ銀行ATMで3万円分下ろすことを考えると、0.46%上乗せとなり、合計3%程度になります。日本のコンビニATMなどで下ろす場合もそうですが、ある程度まとまった額を下ろさないと手数料負けすることになります。
現地銀行・両替商
現地銀行として、オーストラリア在住日本人ブログでざっと調べた結果、事前予約を必要としない銀行では、National Australian Bank(NAB)のレートが良いとのことでした。
※オーストラリアドル(豪ドル)に両替/換金するにはどこが一番良い? | オーストラリアに移住したパパのブログ
なお、要事前予約ですがKVB Kunlunという両替商が最もレートが良いとのことです。
※https://www.nab.com.au/personal/travel-and-overseas-banking/foreign-exchange-rates#/calculator
National Australian Bank(NAB)の外貨両替相場は、1AUD が74.63円です。
仲値に対して4.09%高いです。
外貨両替ドルユーロ
今回、外貨両替として初めて外貨宅配を使ってみました。外貨両替ドルユーロです。予想以上に良かったですので、以下で紹介します。
doru.jp
レート
(8/8日付仲値:71.70円)
AUD レートA:75.51円、レートB:75.29円、レートC:75.22円
レートA:5.31%、 レートB:5.00%、レートC:4.90%
50万円以上両替のお得感が強いです。
メリット
- 宅配してくれるため、空港や渡航先での手間がない
(10万円以上は送料無料) - 渡航先の銀行に比肩する、比較的良いレートで両替してくれる
- 両替額によってさらに良いレートで両替してくれる
(50万円まで/200万円まで/200万円以上) - お札の種類や状態について、ある程度要望を聞いてくれる
- 事前に良いレート(現地通貨安)で両替できる
デメリット
- 手数料的に、現地銀行ATMや現地銀行、クレジット決済には1~2%程度負ける。
結論として、私は両替は外貨両替ドルユーロとしました。
1 AUD 75.51円で700AUDを両替し、送料400円込みで53,257円。現地銀行より1%程度高い程度に収まっています。5万円として500円分。手間を考えると悪くない買い物で、満足しています。
両替レートまとめ
- みずほ銀行の仲値はAUD 71.70円(基準)
- 現地空港ATMで「Continue without conversion」でキャッシング
→仲値より3%程度高い(最低コスト) - National Australian Bank(NAB):仲値より4.09%高い
- 外貨両替ドルユーロ:仲値より5.31%~4.90%高い
- 羽田空港みずほ銀行両替所:仲値より13.24%高い
ということで、利便性を考えると外貨宅配は魅力的と言えます。
クレジットカードで都度決済する場合
両替せずに都度クレジット決済する方法もあります。
クレジットカードの場合は、こちらのブログによると、国際ブランドによって基準レートが異なり、仲値に対してMasterCardが1.61%、JCBが1.77%、VISAが2.07%とのことです。
この上さらに、カード会社の規定による決済手数料が掛かります。
例えば、楽天カードではVISA, MasterCardともに1.63%です。
※海外決済の適応レート・手数料の確認|楽天カード
したがって、MasterCardで買い物をすると3.24%、JCBで3.40%、VISAで3.70%掛かります。この値は、現地空港ATMよりは0.24%~0.70%高いですが、現地銀行両替のコストよりも安いです。
MasterCardが最も割安に買い物ができるようですが、差は0.4%以内です。これは10000円の買い物で30円であり、気にするほどの額ではありません。
ただし、オーストラリアでクレジットカードを使う場合、クレジットカード利用手数料が商品代金に上乗せされて請求されるとのことです。
上記の記事に詳しく書きましたが、オーストラリアでは利用額の0.4~2.0%程度手数料が発生することがあります。
※http://famzau.com/2018/05/21/cash-or-creditcard/
スーパーマーケットやコンビニ、ファストフード店では利用手数料は掛かりません。
したがって、クレジットカードは現金両替よりも安く買い物ができると言えます。
クレジットカードが最も合理的ではあるけれど
ここまで読んでいただいた方は、「現金を下ろすよりもクレジットカードが良いんじゃないか」と思われると思います。
実は、その通りです。現金を持ち歩かなくても良いので、安全性も向上します。
しかし、私は敢えて今回外貨両替ドルユーロを使いました。
現金のメリットがあるからです。
- ある程度現金を持っておくと、あらゆる状況に対応できるから
渡航先で、ペイメントに関する情報をあまりもたずに現金なしで行動することはリスクである - 渡航先でのクレジット利用は、国内でのクレジット利用よりも使いすぎる可能性が高い
観光では心が浮かれやすく散在してしまいがち。また現地通貨に慣れていない場合、金銭感覚が狂って高いものでも買ってしまう可能性がある - 急激な円高や急激な通貨安が一時的に訪れることがあり、良いレートで外貨を買っておくことができる
ということで、海外でのクレジット決済に慣れていない場合、メインはあくまで現金決済としつつ、サブとしてカード決済をすると良いと考えています。