iDeCoは自由に投資商品が選べる年金
- 個人型(個人が自由に設定できる)
- 確定拠出(一定金額積み立てするがいくらもらえるか分からない)
の年金ということで、強制加入で確定給付(一定額積み立てして、いくらもらえるかが法律で決まっている)の国民年金や厚生年金と対極にある年金です。
※イデコってなに|イデコ公式サイト|老後のためにいまできること、iDeCo|国民年金基金連合会
したがって、我々国民にとってはオプションの2階建て以上の部分になります。
iDeCoの年代別・平均的アセットアロケーション
※2019年4月12日づけiDeCoを始めとした私的年金の現状と課題(厚生労働省年金局企業年金・個人年金課)
この図は個人年金に対する日本人のリスク許容度を端的に表しています。皆さん自身のアセットアロケーションと比較していかがでしょうか?
私は、このアセットアロケーションはリスク許容度が非常に低いと思いました。
特に注目しなければならないのは、預貯金・保険商品の割合の高さです。年金受け取りが間近に迫っている、子供が大学生年代で資産を防衛する必要がある50歳代の預貯金・保険商品割合が6割と大きいのは理解できるものの、年金受け取りまで30年~40年あるはずの20~30歳代の預貯金・保険商品割合も50%以上あります。
ということで、日本人は、予想以上にリスク許容度が低いようです。
つまり、元本が減ることに強い拒否感があるということです。
iDeCoは個人年金なので、積極的に投資をしてお金を殖やそうと思っている「個人投資家」の割合よりも、「普通の人」が多いということなのかも知れませんね。
いずれにせよ、上の図で一般的に最もリターンが大きい外国株式と国内株式の割合が合わせて25%程度なので、平均的なアセットアロケーションではなかなかお金は増えていきません。
GPIF基本ポートフォリオよりもリスク許容度が低い
「長期的な観点から安全かつ効率的な運用」を行っていることで有名なGPIFの基本ポートフォリオは
- 国内債券 35%
- 外国債券 15%
- 国内株式 25%
- 外国株式 25%
です。これで、平成29年度の総合利回りは
平成29年度の運用実績は、収益率は+6.90%、収益額は+10兆810億円となりました。
また、市場運用を開始した平成13年度から29年度までの累積収益額は、+63兆4,413億円となりました。
ということでした。
したがって、iDeCo契約者の平均的アセットアロケーションは、「安全傾向に寄りすぎ」なアセットアロケーションといえます。
若い世代はリスクを取る傾向が出てきた
上の図では、20~30代のアセットアロケーションにおいて、高年齢層よりも投資信託の割合が増加傾向となっています。特に、30代が最もリスクテイクしています。
これは、ある程度株式でリターンを追求していこうと考える層が30代に多いということですね。
日本人はお金に対して保守的過ぎ・金融リテラシーが低いために、リスクをとってお金を殖やすことに消極的です。日本人はお金を持っているのに、株式市場にお金が流れていきません。そのために企業も資金を供給できません。
私も30代グループですが、長期的に安定して資産形成していこう、そのために無理なくリスクテイクしていこうとする層がもっと増えていけば、長期運用のリターンも底上げされるはずです。
余裕資金かつiDeCoやつみたてNISAなどの金融庁が認定した投資商品での運用ならば、投資は怖くありません。ある程度リスクテイクしても良いのではないかと思っています。
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