この度CompTIA CTT+に合格しましたので、資格取得したい同士のために情報を残しておきます。
- CompTIA CTT+について
- 私の受験経緯
- CBTスコアレポート
- PBTスコアレポート(1回目)
- PBTスコアレポート(2回目)
- ビデオ撮影で注意したこと
- ビデオ撮影でそこまで注意しなくても良かったこと
- まとめ
CompTIA CTT+について
講師(トレーナー)の備えるべき能力を認定する民間資格です。
CompTIA CTT+(CBT) | ADDITIONAL PROFESSIONAL|CompTIA JAPAN (コンプティア 日本支局)
CompTIA CTT+(PBT) | ADDITIONAL PROFESSIONAL|CompTIA JAPAN (コンプティア 日本支局)
この資格はCBT(Computer based test)とPBT(Performance based test)の2段階の試験から成り立っており、CBTに合格しないとPBTは受けられず、PBTに合格しないとCTT+の資格認定とはなりません。
※上記リンクから引用
CTT+はMicrosoftの認定資格MCT(Microsoft certified trainer)と資格認定の互換性があったりしますし、
他にも、アドビシステムズ認定インストラクター(ACI)、IC3認定インストラクター、チェックポイント社認定インストラクター、ターボリナックス ジャパン Turbo-CIなどIT系のインストラクター資格と一部互換性があり、業界では定評があるようです。
また、米国のインターナショナルな資格なので、海外で働く際に役に立つことがありそうです。
私の受験経緯
私は、H26年にこの資格を取得する研修に参加する機会を得て、
- CBT(TK0-201)は合格
- 直後に受けたPBT(TK0-202)は不合格
- PBT再受験で合格(R元年)
という結果となりました。
なお、私の参加した研修は「ウチダ人材開発センタ」という会社が行っていたCompTIA CTT+の有料セミナーでした。
学生の主体的学びを引き出す「授業づくり」を支援します。
ここの講師の方々の立ち振る舞いそのものがトレーナーの教材な感じで、私はとびきり感銘を受けたのでした。CBTとPBTの指導もばっちり受けました。いくら位するセミナーなのか分かりません(機構の研修だったので)が、非常に上質な講習でした。
私の勤めている機構では、教員のためのたくさんの研修が開かれていますが、このときの研修はCompTIA CTT+の資格取得が主目的となっていたため、それまでに受けていた幾多の研修よりもはるかに実のある研修となりました。
そこで、この資格に合格したい人へ私のスコアレポートと具体的なアドバイスを記しておきます。参考になれば幸いです。
CBTスコアレポート
CBT試験は100~900点で、655点以上で合格です。
私のスコア:681
合格/不合格:合格
以下の出題範囲の項目で、1つまたは複数の回答に不正解がありました。
- 1A:組織のニーズと受講生の背景を確認し、学習目的に関連付ける
- 1B:学習効果を高める環境を築く
- 2A:トレーニング形式の選択と実施
- 2B:プレゼンテーションおよびインストラクションのための教育媒体の使用
- 3B:インストラクターとしてのコミュニケーションスキルとプレゼンテーションスキルの使用
- 4A:受講者中心の環境作りと環境の維持
- 4B:受講者の取り組みや参加意欲を促す
- 4C:追加説明や励ましを必要とする受講者のニーズに応える
- 4D:受講者の学習意欲の向上と強化
- 5A:トレーニングの全過程および終了時での受講者の達成度を評価する
- 5B:インストラクターの能力とコースの評価
居住地の近くのテストセンターでの受験となりました。
ほぼ最低点での合格とあって、殆どの出題範囲のコンピテンシーで不正解がありました。私は、そもそもあまり受講者に配慮ができる教員ではないという自覚がありますので、記述の正誤の判断が難しかったのです。
PBTスコアレポート(1回目)
メール配信で、英語できました。以下はメール本文です。
CompTIA would like to thank for your support of the CTT+ program. At this
time we regret to inform you that you did not pass the Performance Based
portion of the CTT+ exam. In order to receive your CTT+ certification it is
necessary that you pass this portion of the exam.
We encourage you to re-tape and re-submit a video for scoring. The same
paperwork and fees are required when submitting a second tape for scoring.
Please refer below for the sections marked with a "2"--areas in which you
did not perform well in on the exam. Each section is scored on a scale from
1-4 with 1 being the lowest score. A candidate's cumulative score must equal
36 or higher
passing score.
You may reference the CTT+ Handbook for the complete definition and
Question
Score
Domain 1: PreTraining
Q-1A: Review of Organizational Needs and Learners' Backgrounds in
Relationship to Course Objectives
3
Q-1B: Instructional Environment in Relationship to Learning Objective
3
Domain 2: Methods and Media for Instructional Delivery
Q-2A: Selection and Implementation of Instructional Methods
3
Q-2B: Use of Presentation and Instructional Media
3
Domain 3: Instructor Integrity and Communications
Q-3A: Instructor Delivery Competence and Content Expertise
2
Q-3B: Instructor Communication and Presentation Skills
3
Domain 4: Group Facilitation
Q-4A: Establishment and Management of a Learner-Centered Environment
3
Q-4B: Promotion of Learner Engagement and Participation
3
Q-4C: Assessment of Learners' Needs for Additional Explanation and Encouragement
3
Q-4D: Motivation and Positive Reinforcement of Learners
3
Domain 5: Motivation and Positive Reinforcement of Learners
Q-5A: Evaluation of Learner Performance during and at Close of Instruction
2
Q-5B: Evaluation of Instructor and Course
3
36点以上で合格なのですが、私の点は34点で不合格でした。このときは終業後に猛練習して、セミナー内で2回ビデオ撮影をして、1回目のビデオが採点に回されました。
低い評価点だったのは
- Q-3A: Instructor Delivery Competence and Content Expertise
インストラクターのデリバリー能力と専門知識 - Q-5A: Evaluation of Learner Performance during and at Close of Instruction
授業中および授業終了時における学習者の評価
でした。つまり、
- インストラクターのデリバリー能力が低く、受講者の信頼に繋がっていない
- インストラクターの専門知識が低いと思われることで、受講者の信頼に繋がっていない
→インストラクターの専門性をもっと押し出す必要があった - 授業中および授業終了時における学習者の評価を入れなかった
→授業中および授業終了後に、受講者の学習目標の達成度を教員が評価できるようなコンテンツが必要だった
ということでした。
ビデオに添える補足説明のフォームの書きぶりも少なく、説明不足だったことも評価が下がる原因になったのかも知れません。
PBTスコアレポート(2回目)
2回目は、1回目から5年後に受験しました。このように遅くなったのは、落ちてから3年間位は「まあ落ちても失うものはなかったよね」と思っていたのですが、自分のキャリア発展を考えると、コーチング資格は何であれ取っておいた方が将来のためだと考えなおしたことが理由です。それと、
- CTT+のCBT合格だけでは何の認定資格も得られないこと
- CTT+のCBT合格の履歴が残るため、PBT受験資格は消滅しないこと
が分かったからです。
さて、ビデオとフォームの送信後、スコアレポートはPDFファイルで送られてきました。
質問スコア
Domain
Q1 Review of Organizational Needs and Learners' Backgrounds in Relationship to Course
Objectives: (合格スコ
Q2 Instructional Environment in Relationship to Learning Objective: (合格スコ
Domain
Q1 Selection and Implementation of Instructional Methods: (合格スコ
Q2 Use of Presentation and Instructional Media: (合格スコ
Domain
Q1 Instructor Delivery Competence and Content Expertise: (合格スコ
Q2 Instructor Communication and Presentation Skills: (合格スコ
Domain
Q1 Establishment and Management of a Learner-Centered Environment: (合格スコ
Q2 Promotion of Learner Engagement and Participation: (合格スコ
Q3 Assessment of Learners' Needs for Additional Explanation and Encouragement: (合格スコ ア :
2)
3
Q4 Motivation and Positive Reinforcement of Learners: (合格スコ
Domain
Q1 Evaluation of Learner Performance during and at Close of Instruction: (合格スコ
Q2 Evaluation of Instructor and Course: (合格スコ
合 計 36
ということで、おそらく可もなく不可もなくで合格に至ったのだと思います。
ビデオ撮影で注意したこと
- 受講者からの信頼を得るため、プレゼンテーション冒頭の自己紹介で、専門性をもつことを強調して喋った
- プレゼンテーション全体でやや専門的な内容とした。講義はセンサ工学についての内容としたので、少し多めに数式や解析的な内容を盛り込んだ
- 授業準備として、資料配布とセンサ教材を盛り込んだ。フォームでも長めに説明した
- 学習目標を授業内で明記した(1回目では明記していなかった)
- 授業終了時にやった演習で、受講者から個別に回答を得て答え合わせするようにした(1回目では答えを表示しただけで、答え合わせしなかった)
ビデオ撮影でそこまで注意しなくても良かったこと
- 喋るときの「えーと」や言葉と言葉の間の詰まり
- 服装
- 会場のセットアップ
「えーと」のような無駄な言葉は、受講者の学習を阻害する要因になりますので、排除しなければなりません。ですが、そこまで心配する必要はなかったと思いました。合格ビデオでは少し「えーと」が入ってしまいましたし、不自然な言葉詰まりも出てしまったからです。
「えーと」や言葉の詰まりはセミナーではむしろ強めに指導を受けた点であり、練習は非常に大変でした。アナウンサーは大変だと思いながら練習をし続けました。
服装については、スーツが無難なのですが私は好みを貫いてジャケットとスラックスで臨みました。服装で不合格になったら嫌だなと思いましたが、問題ありませんでした。
会場は、職場の教室を使いました。いつも授業に使っている部屋です。受講人数6名に合わせて、スクリーンの前で「変形コの字」型のレイアウトとしました。私が心配した点は、受講者6名に対してスクリーンが大きすぎたことでした。職場の教室のスクリーンは40名授業に合わせて大型のスクリーンを採用しています。それと6名授業はアンバランスではないかという懸念でした。結果的に問題はありませんでした。
まとめ
本稿ではCompTIA CTT+のスコアレポートを中心に、合格に向けたTipsを紹介しました。CTT+を取ろうとしている人は、参考にしてもらえればと思います。