自立を願う父さんのお金教育

就学前児童の父です。学校ではあまり学ばないお金の教育をいつ・どうやってわが子に教えていこうかを考えていきます。投資もやらせたいので、父親自ら投資実践しています。家族みんなの力で資産形成を目指すブログです。

国内株式・先進国株式・新興国株・国内債券・外国債券の中で、最も長期投資に優れた資産はどれか|資産別年間リターン・長期リターン・長期リスクランキング(1988年~2018年)

卵は一つの籠に盛るな」という分散投資の重要性を説く投資格言があります。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)などは基本ポートフォリオを定めて定期的にリバランスをして、長期間で着実に収益を増やしています。

教科書的には、長期分散投資はGPIFのように国内株式・外国株式・国内債券・外国債券の4資産でポートフォリオを定めて定期的なリバランスをすべしとあります。確かにこの方法は平均的な収益を得るのに良い方法です。

しかしながら、外国債券や国内債券をわざわざリスクを取ってもつ必要はあるのか?預貯金で十分ではないか?リバランスも面倒だという考えもあります。

そこで本稿では、国内株式・先進国株式・国内債券・外国債券の中で1つだけに投資した場合の資産別年間収益率と資産別長期間平均収益率と、敢えて分散投資せず、各資産の中で1つだけに長期投資した場合の平均収益率を検討しました。

参考指数と参考データ

上記データはすべてmyINDEXさんから引用しています。

資産別年間収益率(1988年~2018年) 表 単位(%)

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昨年度2018年は、国内債券が最も高いパフォーマンスという年でした。2018年と似たような、株式が総崩れとなった年となると、2011年、2008年、2002年などが挙がります。2018年は実に7年ぶりという年でした。

また、先進国株式で収益率が0またはマイナスになった年の次の年は引き続きマイナスになることもありますが(2001年、2002年、2011年)、新興国株式は2年連続でマイナスになったことは過去30年間でまったくありませんでした

過去の例からいくと、2019年の新興国株式はプラスで終わるはずです。

資産別年間収益率(1988年~2018年) グラフ

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※クリックすると拡大されます。


表をグラフにしたものです。
目立つのは振れ幅の大きい新興国株式(緑色)です。それと、地味に日本債券(黒色)は2003年以降マイナスの収益率の年はありません。素晴らしいディフェンス力であることが分かります。

資産別・期間別収益率ランキング

想定期間

  • 5年間:成人NISAおよびジュニアNISAでの保有期間
  • 10年間:成人NISAでロールオーバー(継続管理勘定)を含めた期間
  • 15年間:ジュニアNISAのロールオーバー(継続管理勘定)期間
  • 20年間:つみたてNISAの最長期間(2018年~2037年
  • 30年間:30歳でiDeCoを始めたとして、拠出が完了する期間

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ここからが本題です。

一回買ったら決して売らないで保有し続けた場合(いわゆる「ガチホ」)の収益率ランキングは、10年間までは先進国株式、15年以上では新興国株式がダントツトップとなりました。

15年間以上で8%程度という数字は大きく、「72の法則」を用いると9年で投資元本が2倍になるので、20年間ガチホでは投資元本の4倍以上になることになります。

したがって、一度資金を拠出したら原則現金化できないジュニアNISAやiDeCoでは、新興国株100%のポートフォリオは良い選択肢という結果といえます。

先進国株式も新興国株の次に良い収益率となりました。20年間の収益率で4.9%となっているのは、おそらくリーマンショックの影響でしょう。

ただし、「大きく崩れた年があっても売らないという鋼の意志がありますか?」ということですね。

日本株式は、5年程度で見れば先進国株式と比肩する資産ですが、20年間以上で見ると先進国株式の足を引っ張るような収益率であったことが分かります。

資産別・期間別平均収益率の標準偏差ランキング

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次は、資産別の平均収益率の標準偏差ランキングです。標準偏差とは、分散の平方根をとったもので、データの散らばりの度合いを示しています。上記データでいうと、期間別での収益率の騰落の幅の広さを示しています。

当然のことながら新興国株式がトップでした。例えば15年間の平均収益率は8.6%でその標準偏差23.5%というのは、大きな数字です。大きく勝った年もあれば大きく負けた年もあるということを示しています。

日本株式は先進国株式とほぼ同等であることが分かります。

日本債券は、収益率が5年間~20年間で2%、標準偏差でも2%なので、ほとんど元本割れしないということを示しています。為替リスクはないので、一応リスク資産ではありますが、ほとんど無リスク資産といえます。

まとめ

1つの資産のみで長期投資する場合、新興国株式が最も高いパフォーマンスが得られたことが分かりました。15年間以上で年平均収益率8.5%以上という非常に高いパフォーマンスです。

また、新興国株式は標準偏差も大きいので、資金を時間分散で投入するドルコスト運用との相性も悪くないと考えられます。

私はほぼ先進国株式での運用ですが、新興国株式も買っていきたいと肯定的に思える検討結果となりました。

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