ある有名なミニマリストさんが家賃含め月7万円で生活しているとのことです。
本稿では、「そんな生活が可能なのか」と思ってこのミニマリストさんのブログを拝見したら、社会保険など色々なことが書いてあって謎が解けた、という話を紹介します。尚、こちらに事実関係の認識に誤りがあれば、誠意を持って対応させていただきます。
彼は青年であるので、国民年金加入者である。また、個人事業主であるので、国民健康保険加入者である
23歳の彼は個人事業主として生計を立てているというようです。
僕は「生活費として、月7万あれば幸せだよ」と申告していますが、
— ミニマリストしぶ (@SIBU__) July 1, 2018
それこそ事業主なんで、家賃・光熱費・通信費・書籍代なんかは”経費”で申告してます。
極論、経費ベースで考えるなら、生活費なんて月7万円より安くなる。それじゃ参考にならないから、衣食住にかかるお金をベースに公開してます。 pic.twitter.com/G9QKobKAD8
しかし、生活費7万円の内訳に年金保険料や社会保険料が見当たりませんでした。
年金保険料や社会保険料はサラリーマンの給与所得控除には含まれないのと同じで、個人事業者の経費には含まれないので、おかしな話です。
彼は23歳で国民年金加入者です。また、個人事業主なので国民健康保険加入者でもあるはずです。
そこでさらに調べたら、
家計簿に「保険・税金は〜」ってツッコミしても、参考にならなくないですか? | ミニマリストしぶのブログ
今年から27000円の保険料と、年金16000円が押し寄せてきて、唖然としております。
と書いてありました。どうやら彼は払ってはいるようですね。
ただ、
社会保険料は生活費に含めないの?
ということですね。
彼は23歳で、フリーター時代は国民健康保険1900円と年金は免除であったと書いてあります。
我が国🇯🇵日本は低所得者に優しいお国ですからね…
— ミニマリストしぶ (@SIBU__) July 1, 2018
僕がフリーターで1人暮らしをしていた時は国民健康保険料が月1900円&年金全額免除だったから、税金を入れても生活費7万円で足りてました。日本最高。
…なのに今じゃ、家賃より保険料の方が高いよ。誰か代わりに養ってぇ〜
ということでした。
一般の家庭や独身の会社員の生活費に社会保険料は入れます。年金保険料も入れます。
ところが個人事業主たる彼の「生活費」には入っていません。年金保険料や社会保険料は衣食住に関係していないという考えでしょうか?一般的な感覚では、生活費に年金保険料や社会保険料は入れます(※)。年金も社会保険も共助の精神が国全体でシステム化されているものですから。NHK受信料ですら入れます。
23歳の若気の至りということでしょうか?個人事業主として誇大広告をしているといえませんか?
但し、保険料はしっかり払っているようなので、成人・社会人としての責務は果たしていると言えますね。
追記
「生活費」に社会保険料や年金保険料を計上するのかという定義の問題について、
- サラリーマンは給料天引きだから入れないことが一般的
(ですが、私は入れて考えています) - 個人事業主は自分で納付するから入れるべき
と考えます。
※サラリーマンの場合、年金保険料や社会保険料は給与から天引きされますので、「生活費に入れるという認識はないのでは」というコメントをいただきました。確かにその通りなので、ここに明記いたします。
また、個人事業主の場合、国民年金保険料や国民健康保険料は自分で納める必要がありますので、やはり生活費に入れるべきと考えます。
まとめ
某有名ミニマリストさん(個人事業主)の生活費には年金保険料や社会保険料が計上されていないことが分かりました。
ミニマル的生活は否定されるものではなく、この物質主義的な世の中にあっては精神世界の充足を図るものであり、寧ろ生活の質の向上に資するものであると考えます。
しかしながら、そのミニマリズム的生活は、自分以外の経済的に余裕をもった他人が、自分よりも高い年金保険料や社会保険料を支払うことによって成り立っているのです。自分は常に誰かに助けられて生きているという意味を、この手の、多くが低収入な、ミニマリストたちは十分理解すべきだと考えます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
ご意見のある方、ぜひ議論をお願いいたします。