自立を願う父さんのお金教育

就学前児童の父です。学校ではあまり学ばないお金の教育をいつ・どうやってわが子に教えていこうかを考えていきます。投資もやらせたいので、父親自ら投資実践しています。家族みんなの力で資産形成を目指すブログです。

<長期投資>ジュニアNISAのデメリットはメリットになりうる理由

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ジュニアNISAのデメリット

ジュニアNISAでは、証券会社に依りますが、一般NISAと同様に株式、ETF投資信託が購入でき、非課税の恩恵を受けることができます。

が、ジュニアNISAはあまり人気がありません。その理由は

  • 手続きがやや煩雑
  • 口座開設後は金融機関を変えられない
  • 資金が原則18歳まで拘束され、株や投信の売却後も引き出し不可
  • 学資保険との競合がある
  • 教育資金にリスクをかけられない
  • 子育て世帯はマイホームのローンがあり、余裕資金を捻出しづらい

ということです。このためにジュニアNISAの利用を避ける人が多いようです。

ジュニアNISAをしない・勧めない理由

非課税期間5年だから・18歳まで引き出し不可だから

以下はジュニアNISAをやらなかったブロガーさん達の声です。

長期貯蓄(老後資金・子どもの学費)と、ローン返済のバランスを考えた時、
・非課税期間が5年間
・18歳まで資金が引き出せない
我が家が、あえてジュニアNISA口座を開設しなかった理由とは?

こちらの方は住宅ローン返済と貯蓄との優先度を考えて、ジュニアNISAを選択しなかったようです。我が家は賃貸を継続予定なので何とか資金を捻出できますが、確かに住宅ローンを抱えていてのジュニアNISAは結構な収入が必要と思います。

他にも、

今回の件でジュニアNISAは確実に普及しないことが身をもって分かりました。

  1. 書類が多すぎる
  2. 銀行は窓口対応に依存しすぎ(オンラインは皆無)
  3. そもそも利用者がいないから窓口の担当者が不案内(理由にならないけど)
  4. 年間80万円の非課税枠で18歳まで引き出せないのはリスク高い(相当の給与収入か資産がある人のみ有用)
  5. 未成年もつみたてNISAにしたほうがよい(18歳まで引き出せないのに非課税期間5年では短いでしょ。。普通に考えて期間マッチしてないじゃん)

もうこれは絶対にダメな制度ですね。
生まれた子ども名義で積立投資を!と思ったけどジュニアNISAはやめた話 | イクメン・ファンドマネージャーがFP転身を目指すブログ

という声もあります。この方は、書類が多いことと引き出し不可であることがリスクであると仰っています。

また、プロである千葉銀行の銀行員さんは

2023年12月末でジュニアNISAの制度が終了する


現在の法律では、2023年12月末にジュニアNISAの制度が終了するため、それ以降、新たに買い付けることはできません。
2018年の時点で0歳のお子さまが新規に口座を開設するとなると、5歳までの5年間しかジュニアNISAで投資することができないことになります。
今後ジュニアNISAの制度がどうなるかは不明ですが、2023年末12月末までの投資期間になることを念頭に投資計画を立てる必要があります。
銀行員が伝えるジュニアNISAのデメリット!積極的に活用すべき人とは?

と仰っています。2023年のジュニアNISA制度終了後までしか投資できないと述べています。

これらの方は誤認されている点があります。それは、

  • 非課税期間が5年間のみであると誤認している

ということです。事実としては、5年間の非課税期間終了後も継続管理勘定(ロールオーバー)で20歳まで非課税で保有できます。


ジュニアNISAのポイント : 金融庁

 

確かに金融庁の説明は分かりにくいですが、よく読まれることをお勧めしたいです…。

教育資金はリスクを負わせるものではないから

経済ジャーナリストの萩原博子氏は

(2)子どもの教育費は投資商品で貯めるものではない

「こどもの将来の教育資金に」と言いますが、投資商品である以上、目減りする可能性もあります。

「積立NISA」は、低コストのインデックス投信で運用されているのでリスクが少ないといいますが、たとえば、約30年前には日経平均は4万円に届きそうでした。その時、日経平均のインデックスファンドを買った人は、現在は約半分の約2万円になっています。

低コストのインデックス投信を長期運用すればリスクが小さいとは、必ずしも言い切れないのです。

まして、教育資金というのは、必要になる時期が決まっています。その時に、株価などが大きく落ち込んでいたら教育費が不足してしまいます。
ちなみに、金融庁のホームページを見ても、「貯蓄」とは「将来のためにお金を蓄えておくこと」で「安全に」、「確実に」という意味合いが強く、「投資」とは「期待するもの」であって、「確実なもの」ではないと書いてあります。
株高の今だからこそ手を出してはいけない、ある「金融商品」(荻原 博子) | マネー現代 | 講談社(1/3)

と、教育資金はリスクを負うものではないと主張しています。
だから貯金が確実だということのようですが、貯金にもリスクがあります。超低金利下の日本での貯金はインフレに勝てませんので、事実上減価してしまうということです。バブル期までの、普通預金でも数%利息があった頃は貯金で十分の利回りだったのでしょうが、今は貯金は金庫としての機能しかありません。

また、萩原氏は株が落ち込んだ時には教育費が不足してしまうと述べていますが、10年程度以上の株式と債券によるバランスファンドへの長期投資で元本が割れるような事態はリーマンショックですらもなかったので、漠然とした不安を煽るだけのような印象を受けます。

ジュニアNISAの「18歳まで引き出し不可」はデメリットではない

私は、18歳まで引き出しできないのは、デメリットにはならないと考えています。

貯蓄の基本は「天引き預金」ですね。これは、給料が支払われたら銀行口座に移る前に預金して降ろさなくしてしまうことで、貯蓄を無理やり捗らせる手法です。

ジュニアNISAも天引き貯金と同様に資金が拘束されることで、確実に元本を長期投資に回せます。

ジュニアNISAのメリット

ということで、私が考えるジュニアNISAのメリットは

  • 18歳まで資金拘束されることができる
  • 0歳で始めれば最長20年間の非課税枠が得られる
  • ジュニアNISA口座は子供の名義である
    贈与税を考える必要がありません。
    親のお金ではなく、自分のお金だという自覚を与えることができます。
  • 親から子へのまとまった資金援助として有効である
    実際のところ大学資金に充てることになろうかと思いますが、子供の進路選択によっては、一人暮らし資金、結婚資金、あるいは起業資金など、子供の好きにさせても良いです。

ジュニアNISAの運用の最適解のうちの一つになり得るのは?

2023年頃で運用終了とするなら
  • 証券会社:SBI証券
  • 商品:米国籍ETFのうち株式及び債券のインデックスを対象とし、かつ超低コストのもの(経費率0.10%未満のものが良い。ティッカー:VTI、VOO、IVV、VYM、HDV、SPYD、AGG、BNDなど)をリスク許容度に合わせて組み合わせる
  • たとえば、VTI50%:BND50%など

SBI証券は、ライバル楽天証券でもできない、米国株ETFが手数料無料で買えます。これはSBI証券のみの凄いサービスです。

ただしデメリットもあります。

  • 2023年の新規投資期間を過ぎると、継続管理勘定(ロールオーバー)期間中は買い増しできず、配当再投資ができない
  • 非課税であっても米国では10%課税される

米国で課税されるのは、例えばeMAXIS Slim米国株式(S&P500)インデックスファンドをNISA口座でもっていても同様なので問題になりませんが、2023年以降に配当再投資ができないのは致命的です。

したがって、2023年頃に投資を終える人は、SBIで米国籍ETFを買うのが最適解となります。これはSBI証券の一般NISAと同様です。

2023年以降も運用したいなら
  • 楽天証券
  • 商品:投資対象を分散させた低コストインデックスファンド(実質コスト0.2~0.3%のもの)。ノーロードかつ配当再投資で買う。

楽天証券としたのは、運用中の成績がグラフで表示されるからです。ほかの証券会社などで、同様の機能があればそちらを選択して構わないです。長期投資の成績が自動でグラフ化されるので子供への投資教材としてうってつけです。資産が増えていく様子、減っていく様子、波打ちながらも長期で増えていく様子が実際の運用結果として示せるメリットは図り知れません。

したがって、期待リターンだけでなく、親の資産運用哲学も反映させられると思います。

リスク許容度にしたがって、

  • バランスファンドを買うも良し
  • 全世界株式ファンドを買うも良し
  • 先進国株式ファンドを買うも良し
  • 全米株式を買うも良し
  • 最近はやりのレバレッジドバランスファンドを買うも良し

となります。

我が家の子供も運用中です。娘が2歳、息子が7か月で、20年間投資予定です。運用結果がどうなるのか、非常に楽しみです。

ぜひ下記の関連記事を参照して下さい。楽天証券のジュニアNISAで表示される「投信あしあと」機能は非常に有用です。

cden.hatenablog.com

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